教育実践(金寺 登)

1.意欲喚起と自学自習支援による情報システムクリエータの育成: 情報システム教育コンテスト(ISECON2009)最優秀賞受賞

平成20年度に採択された教育GP「学習到達度試験による専門教育の質の保証」において実施された 「意欲喚起と自学自習支援による情報システムクリエータの育成」について, 情報システム教育コンテスト(ISECON2009)最優秀賞を受賞した. この取組では,インストラクショナルデザイン(ID: Instructional Design)手法に基づき設計された「自学自習支援と繰り返し学習による専門基礎知識の定着」と「情報システム開発への意欲喚起と実践」を2つの柱とした.

1.1 専門基礎知識の定着

適切な演習問題、講義ビデオ、小型情報端末の活用などにより自学自習を支援する。学習の成果を、受講した時点での評価、1,2年後の実力試験による評価、自己評価により、3重に確認する。従来は1回だけの評価のため、基礎知識をすぐに忘れ、情報システム開発に応用することが難しいという問題点があったが、これを改善する。

1.2 意欲喚起・興味関心の高揚

学生が興味を持った各種センサ等を活用することにより、情報システム開発への意欲を喚起する。これまでの問題解決型演習は、与えられた材料・課題による演習が多い。学生自身がプロジェクトチームごとに、材料選び、発注、課題設定を学生の興味に応じて自主的に実施することにより、意欲を喚起する。興味を持った情報システムを企画、設計、開発、評価することにより、次に活かせる経験とする。

1.3 教育効果・他機関の教育への波及

  • 情報基礎科目の演習問題データベース、課題生成システムを開発した。これらのデータベース等は情報システムを学ぶ多くの学生が共有可能である。
  • シラバスに記載されている学習目標が達成できたかどうかを、実力試験前後で5段階評価させた結果が平均2.8から3.5に向上したことにより確認できた。
  • 興味を持ったことを実際に確認できるセンサや、放課後等演習時間外であっても思い立った時に実験設備を自由に利用できるようにすることで、学生の意欲喚起・多様な興味・関心に対応することができた。システム設計演習、及びオペレーティングシステムにおけるWebシステム設計演習実施後にアンケート調査を実施したところ、7割の学生が興味を持って取り組めたと回答した。
意欲喚起と自学自習支援による情報システムクリエータの育成
意欲喚起と自学自習支援による情報システムクリエータの育成