教育実践(金寺 登)

1.1.5 トリプル評価による繰り返し学習

科目ごとの学力評価,専門分野別の基礎学力評価 (専門学習達成度試験),学習目標の自己評価による3重チェックと繰り返し学習により,専門基礎学力の定着を図っている.

従来は専門基礎科目を受講した時点でのみ評価していた.受講時点からの時間経過とともに卒業時点では学習内容を忘却し,定着していないことが多かった.そこで,高専本科4年次の学生を対象として,専門科目における学習達成度試験を,平成20年度から導入した(下図参照).専門学習達成度試験は,コンピュータハードウエア(ディジタル回路, コンピュータアーキテクチャ),コンピュータソフトウエア(プログラミング, アルゴリズムとデータ構造, データベース),情報工学(情報基礎, 情報理論),電磁気学,回路工学(電気回路, 電子回路, 電子デバイス)について実施している.復習による繰り返し効果で基礎学力が定着することを目的としている.また,評価結果は,演習科目にシラバスに明記した割合で反映し,復習するモチベーションを高めるように工夫している.

専門学習達成度試験の枠組
専門学習達成度試験の枠組


さらに,シラバスに記載されている学習目標がどの程度改善されたかを調査するために,学習達成度試験前後でアンケート調査(自己評価)を実施している.コンピュータハードウエア系科目の各学習目標(28目標)について,5段階で自己評価を求めた結果を図 8に示す.「できる」を5,「できない」を1とした場合,学習達成度試験前後の平均は,2.8から3.5に改善した.達成度試験前に復習すべき事項をチェックし,復習・達成度試験を受験することによって,自己の修得状況を確認する効果があると考えている.

学習目標に対する自己評価
学習目標に対する自己評価