教育実践(金寺 登)

1.1.4 小型情報端末の活用

 授業中の学生の集中力は,最初と最後が高く,途中は集中力が低下するため,授業途中に学生からの能動的な応答を求めるとよいことが知られている.そこで,iPod touchなどの小型情報端末を活用し,より対話的な授業をすることで,中だるみに対処を行う.具体的には,iPod touchを持って挙手すると,それを自動検出し,集中力が低下しにくいシステムを開発した.小型学習端末を持って定期的に挙手を求めることにより,中だるみ防止効果が期待できる.

一般に,多くの学生に対して,一人の教員が授業を行うことが多い.そのため,教員はリアルタイムにすべての学生の理解度を把握することは困難である.また,大人数の中で質問をすることが苦手な学生も多く存在する.そこで小型情報端末で挙手を検出し,座席表形式で学生の応答を一覧表示することにした.また,小型情報端末による出席確認システムを用いて,下図のように座席理解状況をリアルタイムに把握可能になった.高専本科3年生43名,2年生34名にアンケート調査した.「挙手回答システムを用いた授業に,集中して取り組めましたか?」との問いに対して,5段階で回答してもらった結果,平均3.6(1: 普段より集中できなかった, 5: 普段より集中できた)であった.また,「挙手回答システムを用いた授業は,自分の授業の理解度を教員に伝えやすいと感じましたか?」との問いに対しては,平均3.9であった.

さらに,小型情報端末で講義ビデオも閲覧可能であり,自宅や通学中に復習できる.

小型情報端末による集中力の維持 小型情報端末による集中力の維持

小型情報端末による集中力の維持 挙手システムによる理解度のリアルタイム把握